2019年11月26日付けの徳島新聞の記事で、徳島市内の繊維機械部品メーカーで外国人技能実習生に対し、賃金の未払いがあったとして、技能実習計画認定を取り消したことが分かりました。

このメーカーが、2017年9月~2018年7月、機械加工作業に従事したベトナム人技能実習生23人に、機械器具製造など一部に適用される特定最低賃金(17年は時給840~877円)ではなく、一般の最低賃金(740円)を基準に給与を支払っていました。

2017年9月頃、徳島労働基準監督署が監督に入り発覚しました。この受け入れ企業はすでに差額を支払っています。

取消しに伴い、3年間の実習期間が残っていた技能実習生20人は全員、県外の会社に移りました。
同社副社長は、「最低賃金の適用基準に対する認識不足があった。監督署や実習生には迷惑をかけた」と話しています。

では、2019年11月現在の全国の最低賃金をみてみましょう。

最低賃金2019年

では、『特定最低賃金』とはどのようなものでしょうか?
『特定最低賃金』とは、特定地域内の特定の産業について、関係労使が基幹的労働者を対象として、地域別最低賃金より金額水準の高い最低賃金を定めることが必要と認めるものについて設定されており、全国で288件(2019年10月1日現在)の最低賃金が定められています。

『地域別最低賃金』は、一般的に私達がよく耳にする最低賃金のことです。産業・職種を問わず、その都道府県内で働くすべての人に適用される最低賃金額のことです。

『特定最低賃金』は簡単に説明すると、ある特定の産業について、業務の性質上、地域別最低賃金よりも高い賃金を支払う賃金額のことです。
主に、以下のような鉄鋼・電気機械器具などの製造業が中心です。
●鉄鋼業
●電子部品・デバイス・電子回路
●自動車関連業
●機械器具製造業 等

『地域別最低賃金』と『特定(産業別)最低賃金』の両方が適用される場合は、会社側は、高い方の最低賃金を支払う必要があります。

最低賃金は、基本的に成Yサイン・アルバイト・パート・契約社員など雇用形態を問わず、労働者すべてが対象になりますので、もちろん日本で働く外国人にも適用されます。

このように、日本の賃金は通常の最低賃金と、産業別・地域別の特定最低賃金がありますので、外国人を雇用される企業の方は、最低賃金額を把握しておく必要があります。

昨今、技能実習生の失踪の原因に、賃金の未払いや職場の環境が影響していると考えられ、外国人技能実習機構や労働基準監督署による支払賃金のチェックが厳しくなっていると思います。

払っていない賃金を払えば終わりではなく、この徳島の受入れ企業のように、認定を取り消され、5年間、技能実習生を受入れることが出来なくなります。
そうならないように、最低賃金や雇用条件が変更になる場合は、働く外国人に通訳を介し、必ず説明してください。

本日も最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。