「技能実習」失踪した実習生の2割 実習先に調査せず

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2020年に実習先から失踪した技能実習生は5,885人います。そして技能実習生を監理監督する外国人技能実習機関を国の会計監査院が調べたところ、2019年4月~9月の起きた失踪事案3,639件の2割に当たる755件を、2020年3月末時点でも調査が行われていませんでした。

【会計監査院とは】(Board of Audit of Japan)
会計検査院は、国の収入支出の決算、政府関係機関・独立行政法人等の会計、国が補助金等の財政援助を与えているものの会計などの検査を行う憲法上の独立した機関です。

失踪した技能実習生に関する出勤簿や賃金台帳などの客観的な資料提出を求めていませんでした。その理由として、外国人技能実習機構の人員不足が原因で検査できなかったようです。
検査院の担当者は「時間がたてば証拠が散逸し、労働環境の実態把握が難しくなる。実習先の問題の指摘が遅れれば新たな失踪が繰り返されることになりかねず、悪循環になる」と指摘しています。

技能実習生が失踪する理由は様々です。
・決められた賃金が支払われていない
・賃金が少ない
・実習以外の業務に従事させられている
・一緒に働く人からの暴行や暴言(働く環境が悪い)
・帰国したくない
・借金が返済できていない
などが主な理由でしょう。中には今よりもっとお給料を貰いたいと欲を出し、誘われるがまま失踪した実習生もいるはずです。失踪した理由を調査しなければ、理由も原因も分かりません。理由も原因も分からなければ対策もとれません。

出入国在留管理庁と厚生労働省は、外国人技能実習機構の対して、「実地検査は優先的に実施すること」と指示し、すぐに検査できない場合は「客観的資料の早期の確認と保全」を求めています。

本日も最後まで読んでいただき、
ありがとうございます。

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