外国人が犯罪に巻き込まれないために

違法

「失踪しようと思うんだけど、誰か仕事を紹介してくれませんか」こんな見出しで始まる新聞記事を目にしました。
私はすぐに外国人に関する記事だと思いました。

「各種銀行カード買います」「船の修理。給与1時間900円。偽造カード必要」外国人がフェイスブックを利用し、いろいろな情報を共有していることも知っていました。
私は以前、技能実習生を管理する監理団体で働いていましたので、日本に入国し技能実習生として働き、ある日突然、失踪する外国人を多く見てきました。
中には入国した翌日に失踪した女性もいました。

失踪する外国人はフェイスブックなどのSNSを通じ、仕事のあっせんや預金通帳の売買、偽造在留カードの売買などの情報を共有しています。
この新聞記事の内容は、フェイスブックグループ「ボドイ・コウベ・オオサカ」への投稿内容です。

この投稿数はつきに千件近く、ほとんどがベトナム語の文章です。投稿内容は、日本の金融機関の通帳を撮影した写真と共に「これと同じ名前の通帳を売って」と依頼する文章に、「同じ名前のカードを持っているが、買いますか?」と返信されています。
ベトナム人は比較的、同姓同名が多くこのようなやりとりが成り立ちます。

このように、日本に在留する外国人のみならず、海外にいる外国人も簡単に[犯罪]に係る情報を入手することができます。
当の本人は[犯罪]に手を染めているという感覚ではなく、[今の仕事が嫌だから他の仕事を探す][お給料が少ないからアルバイトをする][帰国するから日本で作った口座やキャッシュカードが不要だから売ってしまおう]など、簡単に考えているのでしょう。

しかし、[犯罪]は[犯罪]です。犯罪を犯した場合、犯罪者として警察に逮捕され、強制送還等の対象にもなります。

◎技能実習以外の仕事やアルバイト。実習先から失踪して別の仕事をすること
入管法資格外活動違反(不法就労)
1年以下の懲役若しくは禁錮若しくは200万円以下の罰金、又は懲役と罰金を併科されます。

◎自分名義の銀行口座・預金通帳・キャッシュカード・携帯電話を譲渡したり売買すること
犯罪収益移転防止法違反
1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金、又は懲役と罰金を併科されます。
携帯電話不正利用防止法違反
2年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金、又は懲役と罰金を併科されます。
※自己名義ではない携帯電話を他人に譲渡した場合は、50万円以下の罰金

◎お小遣い稼ぎのために、日本で買った化粧品を海外にいる人に販売すること
※[転売]自体は違法ではありません、しかしやり方や扱うものによっては違法となり、罰則を科せられ最悪の場合逮捕されます。
◆商品を転売して得た利益は「収入」ですので確定申告を行って税金を納めなくてはいけません。これを怠ると「無心国・所得隠し・脱税」になります。
◆継続的に仕入れ・販売を行うためには「古物商営業許可証」が必要です。これを取得せずに転売を行った場合、古物営業法の「無許可営業」になり3年以下の懲役又は100万円以下の罰金

このように、『自分では気づかないうちに違法行為をしてしまっている』ことがあります。
簡単に考えていることでも、日本の法律では『犯罪』です。犯罪は隣り合わせです。どうか皆さんが係る外国人が犯罪に巻き込まれないよう、注意してください。

『技能実習生が犯罪に巻き込まれないようにするためのリーフレット』
日本語
中国語
ベトナム語
タガログ語
インドネシア語
タイ語
英語
カンボジア語
ミャンマー語
やさしい日本語

本日も最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。

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