「技能実習」日本よりオーストラリアが選ばれるかも

ベトナム, 外国人雇用, 技能実習制度, 農業分野

2022年3月にベトナムとオーストラリアは、ベトナム人がオーストラリアの農業ビザプログラムに参加するための支援を提供する了解覚書(MoU)に調印しました。

このプログラムは、オーストラリアの農業分野における労働力不足に対応するため、ベトナム・タイ・インドネシア・フィリピンの4カ国を参加国として選定しています。オーストラリアでは年間約1000人の農業労働者を受け入れる予定としています。

基本給は月3200~4000豪ドル(日本円:約30万~38万円)とし、1年間のうち9か月農業に従事し3か月は自由行動としています。この賃金はベトナムの平均月収の10倍近い金額となっています。

日本で働く技能実習生の待遇は以前から問題があります。私も監理団体で技能実習生に日本の「社会保険」について説明した際に、健康保険や厚生年金、所得税などの説明に苦労しました。彼らにとっては、永住する目的で日本に入国したわけではないので、厚生年金の制度に従って、毎月の給料から社会保険料が控除されることに違和感があったと思います。

技能実習1年目では給料も多くなく、その中から社会保険料を引かれるとなると、手元に残る給料から母国に仕送りするため、もっとたくさん給料が欲しいと思っていると思います。ですので、今回のオーストラリアとベトナムの農業ビザプログラムは、技能実習生や特定技能外国人が農業を選び日本を選ばなくなる理由になってくると思います。日本を選んでもらうには、やはり給料と待遇の改善が最大の問題となってくるでしょう。早急に制度の見直しが必要となっていると思います。

本日も最後まで読んでいただき、
ありがとうございます。

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