「特定技能」旅行会社HIS 農業と宿泊分野に参入
旅行会社のHISは「特定技能」において“農業”と“宿泊”分野に特化し、参入することになりました。HISは新たに100%子会社「グリーンオーシャン」を設立しました。労働者派遣事業の資格を取得し、労働者を派遣します。
農業分野では、外国人労働者数人に対して日本人社員1人がチームとなって農家に派遣されます。収穫時期や繁忙期に合わせ、数か月単位で農家各地を移動します。同行する日本人社員が外国人の生活サポートにあたり、トラブルなどを防ぐことになります。
宿泊業分野では、HISグループのホテルで従事する業務の研修をうけます。その後HISが展開している「変なホテル」でも客室清掃などで受け入れる予定です。
「特定技能」という在留資格が施行され約2年半は経過しました。多くの登録支援機関が登録され、特定技能外国人を受け入れる企業も増えてきました。
しかし、その間に新型コロナウィルス感染という、海外から来る外国人にとっては、大きなダメージとなる問題がありました。それは今も継続中です。そして外国人材を受け入れる企業にとって、受け入れる予定の外国人が入国できない、すでに受け入れている企業にとっては、受け入れている外国人が帰国できないといった問題があります。
今回HISが「特定技能」で農業・宿泊業分野で人材を派遣し、日本人社員がサポートを行うといった事業を創めることになりました。私の個人的な意見ですが、数か月単位で農家各地を移動し、日本人社員が外国人労働者のサポートにあたる方法は少し難しいと思います。
まず受け入れる企業と労働者は少しずつ信頼を築いていきます。まして特定技能外国人の日本語レベルはN4程度と低く、一番大切なコミュニケーションが上手く取れません。そこを日本人社員がサポートするとなると外国人労働者の母国語を一定理解でき、受け入れ企業との対話をサポートする必要があります。そしてやっと信頼関係が築けてきたと思うと、別の農家へ移動することになると思いますのでまた一から関係を築くことになります。
これは相当なサポート力が必要になり、日本人社員にとっては様々な問題を解決する能力も必要となるでしょう。
現在、外国人材を受け入れている企業の方は分かると思いますが日々、外国人が仕事し生活する上でいろいろな問題が起こっていることでしょう。簡単な問題から頭を悩ます問題まで、本当にいろいろな問題が起こります。それは当たり前のことです。日本人の私たちもいろいろな問題にあたりますが、ほとんど自分で解決できます。それは日本語を理解することが出来ているからです。日本語を理解できる外国人なら問題解決も簡単ですが、それはなかなか難しいことです。
新しい形の特定技能ですのでこの形で働く特定技能外国人が生活や仕事に困ることなく、一生懸命に業務に従事できるよう最大限サポートしていただきたいと思います。特に農業などは法人化されていない個人事業主が多く、就業規則や雇用契約書もなくトラブルになったという話も聞きますので、きちんと雇用条件を整え受け入れていただきたいと思います。
本日も最後まで読んでいただき、
ありがとうございます。
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