〔紀州うめどり〕和歌山のブランド鶏 14万羽の死骸 経営破綻
皆さんは〔紀州うめどり〕というブランドの鶏をご存知ですか?
関西にお住まいの方ならご存知だと思いますが、〔紀州うめどり〕とは。和歌山県は梅の生産が有名です。梅から梅干を作った時にできる梅酢を、夏場に弱った鶏に飲ませる習慣がありました。
そのことから紀州の梅エキス「紀州梅そだち(梅BX70)」を混ぜたえさで鶏を育てたところ、おいしい紀州うめどりができました。
私も食べた事がありますが、とても柔らかく何の臭みもなく大変おいしい鶏です。ではなぜ今回この〔紀州うめどり〕を題材にしたかというと、技能実習の職種に「食鳥処理加工業」があるからです。
〔紀州うめどり〕を生産する養鶏業者が経営破綻し、14万羽もの鶏の死骸が放置されていることが問題になりました。
〔紀州うめどり〕は和歌山県のブランド鶏として年間150万羽出荷されていました。今回なぜこのようなことが起こってしまったのでしょうか?
〔紀州うめどり〕は生産・解体・販売を一本化して出荷されていました。
しかし、鶏の解体を担当していた組合で雇用されている従業員が大量に退職しました。退職の理由も分かっていません。
退職により徐々に作業が滞ったことで売上げが減少し、鶏の餌を買うお金もなくなったといいます。
大量に退職した組合では、ベテランの職人が解雇され半分以上が外国人となり、
なんとかラインを回しているという状態になっていきました。たぶん、ここで言う外国人は「技能実習生」のことでしょう。
大量に解雇されたり退職したベテランの職人がいなくなり、入国したばかりの技能実習生に教えるのは、2.3年目になった技能実習生の先輩になるでしょう。
それでは、本来技能を修得するという技能実習の意味がなくなります。
ただラインを回し、生産を滞らないようにするだけです。
経営が破綻し、就労していた技能実習生を含む外国人、日本人従業員は仕事を失う結果になってしまいました。技能実習生は新たな受入れ先を探す必要がありますが、正直、新型コロナウィルス感染の影響も少なからずあるでしょう。
どんな理由があっても、そこで働く従業員にはきちんと状況を説明する必要がありますし、新たな受入れ先を探す必要があります。
技能実習生には監理団体や送出し期間もついていますので、早急に新たな受入れ先を見つけていただきたいと思います。
本日も最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。
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