「技能実習」実習生に関する調査結果
外国人技能実習機構は2020年度における、技能実習生に対する行った調査の結果を公表しました。2020年10月1日から2021年1月31日までに、母国に帰国した技能実習生15,918人でうち1,858人の回答がありました。
調査した内容は下記の通りです。
①帰国後技能実習生フォローアップ調査(概要)はこちら【PDF】
技能実習を修了して帰国した技能実習生に対して、帰国後の就職状況、日本で習得した技術・技能・知識の活用状況などについて調査を実施しています。回答率は11.7%と低いですが以下のようになりました。
(1)帰国後の就職状況
・雇用されて働いている→22.8%
・雇用されて働くことが決まっている→9.9%
・起業している→18.5%
・仕事を探している→23.9%
(2)従事する仕事の内容
・実習と同じ仕事→46.2%
・実習と同種の仕事→15.9%
・実習と異なる仕事→28.4%
(3)保証金等の有無(注)技能実習生が送り出し機関に保証金等の名目で金品を預けることは違法です
・保証金等を預けた→5%
・保証金等はない→91.6%
(4)保証金等の返還の有無(保証金を預けた人)
・全部返還された→58.1%
・一部返還返還された→7.5%
・全く返還されなかった→31.2%
②帰国技能実習生に対する支援実態等調査(概要)はこちら【PDF】
2,555の監理団体と受け入れ企業(企業単独型)に2019年度に帰国した技能実習生の就職に係わる支援などを実施状況を調査しています。
(1)元技能実習生の技術移転を進めるための支援
・支援を行った→76.7%
・支援をしていない→21.2%
(2)具体的な支援
・日本での技能実習の修了証明、在職証明等の発行→76.5%
・帰国後の就職先の案内や推薦→38.1%
・帰国後の就労、企業に関する相談対応→39.3%
③帰国後技能実習生のフォローアップ・アフターケア等に関する取組事例はこちら【PDF】
(1)農業に従事した元技能実習生は、実習時に使用した農業用ビニールシートの技術を母国に持ち帰り、母国では販売されていないため、監理団体から提供されたサンプルを持ち帰り、現地の工場で製造してもらう。
(2)監理団体では帰国後半年以内に、元技能実習生に帰国後の就職状況についてヒアリングを行っている。また現地で技能実習を希望する者との現地説明会に同席してもらい、日本での生活や技能実習についての話をしてもらう。
④技能実習機関中の課外活動に関する取組事例はこちら【PDF】
(1)「最近コミュニケーションをとった日本人」について、話の内容や感想等を記入し提出してもらう。当初は日本人から話しかける内容が多かったが、段々と実習生から話しかけた内容が報告される。
(2)実習生と地域社会との交流を図るため様々なイベントを企画提供する。地元ケーブルテレビに出演し日本語でスピーチを行う。
(3)月に1回、実習生に紙芝居をしてもらう。毎回違う実習生に依頼し当日までに日本語の練習時間を設けアドバイスを行っている。紙芝居は10分間行い、残りの5分は生徒からの質問に答える時間にし、交流をはかっている。
詳しくは添付の資料をご覧ください。帰国した元実習生の就職や帰国後の状況が分かります。技能実習機関を通じて学んだことが「役に立った」と回答した人は95.3%と高く、技能実習制度に対する悪い話も聞きますが、実習した本人が満足することが大切だと思います。明日も引く続き技能実習生の調査についてお伝えしたいと思います。
本日も最後まで読んでいただき、
ありがとうございます。
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