「技能実習」55%の技能実習生が日本入国前に借金
技能実習生が日本に入国するためには、送り出し機関という母国で日本語教育や、日本へ入国するための準備を行う機関に手数料を支払います。その手数料をめぐっては、送り出す国で金額の上限が決定している国もあります。送り出す国で支払う費用の総額と送り出す国の情報を見てみましょう。
ベトナム 688,143円
技能実習生に対する手数料は、ベトナム労働・傷病兵・社会省(MOLISA)の通知により、3年契約の場合には3,600USドル以下、1年契約の場合には1,200USドル以下と上限額が定められています。
また、保証金の徴収も日本の法令により禁止されています。約520時間の日本語教育に対し、事前教育費として590万ドン以下としています。
2020年のベトナムの1人当たりの月間平均所得は423万ドンとなっています。 これは日本円に換算すると21,150円で、平均年収にすると25万3,800円です。
カンボジア 573,607円
技能実習生に対する手数料の決まりは特にありません。
2020年のカンボジアの1人当たりの月間平均所得は538,800リエルとなっています。 これは日本円に換算すると18,000円で、平均年収にすると約24万円です。
ミャンマー 287,405円
技能実習生に対する手数料の決まりは特にありません。
2020年のミャンマーの1人当たりの月間平均所得は108,300チャットとなっています。 これは日本円に換算すると8,000円で、平均年収にすると約10万円です。都市部と地方によって賃金の差もあるようです。
このように、技能実習生の最大の送出し国でもあるベトナムでの、送り出し機関に支払う費用が年収の何倍にもなっていることが分かります。上限を決めているにも関わらず送り出し機関での費用も高く、多くの技能実習生が母国で何らかの借金を背負い日本に入国していることになります。
今回、各国で技能実習生が送り出し機関に支払う費用等を、出入国在留管理庁がまとめた資料を発表していますので、現在技能実習生を受け入れている・これから受け入れる予定にしている監理団体や受け入れ企業の皆さんは、技能実習生が在留する3年間に何らかの影響にもなりかねませんので、資料に目を通してください。
本日も最後まで読んでいただき、
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