ベトナム人 日本に留学して調理師免許を取得
ハノイ市のとある農家に生まれた29歳のベトナム人男性フオックさんは、日本に留学し日本人でも取得が難しい調理師免許を取得し、日本の有名なお寿司屋さんで働くことが決まりました。
日本料理とはまったく縁のなかっこの男性が、なぜ日本食に出会い調理師免許を取得することになったのでしょうか。
高校生だったフオックさんは、勉強が苦手で実家の農業を手伝いながら、勉強そっちのけで遊んでばかりでした。長い間コメディアンになることを目標に、ハノイにある映画の大学を受験し失敗しました。自分が将来やりたいことが分からない中、フオックさんのお父さんが料理を学ぶように提案しました。普段からフオックさんの作った料理は評判が良かったそうです。
男性が台所に立つことは珍しいことでしたが、フオックさんの家では男性が台所に立ち料理をすることが普通でした。そして短期大学に入学し料理を学ぶことにしました。
今ではベトナムにはたくさんの日本食のお店がありますが、10年前となるとほとんどお店もなかった中、日本料理店で働く機会を得る事ができました。
日本料理店だけではなく、どんな仕事にもすぐに仕事ができるわけではありません。仕事の流れや自分以外の人がどんな仕事をしているか。使う道具の名前や、作業の手順など、覚えなければならない仕事は山のようにあります。このフオックさんのように、全くなじみのない日本料理の場合であれば、出汁の取り方や、野菜の切り方の名称など、毎日くたくたに疲れたはずです。
しかしフオックさんは一生懸命に働く、一生懸命に日本食の勉強をしました。そして2016年に奨学金を得て北海道室蘭市にある調理師専門学校に留学しました。勉強の苦手だったフオックさんですが一生懸命に日本語の勉強と、調理の勉強を頑張り、2年後に短期大学を卒業しました。そして日本の調理師免許を取得しました。
その後、東京にある大きな料亭へ就職が決まり、北海道から東京に移りましたが新型コロナウィルスの影響で内定が取消しになりました。家賃を稼ぐために市場で働きました。そして東京の伝統的なお寿司屋さんで働けることが決まりました。
フオックさんは日本のベトナム料理や日本料理のPRやイベントをサポートする会社を立ち上げました。2021年2月に農林水産省が定めた【海外における日本料理の調理技能認定制度】 でベトナム人では初めての日本料理の外国人調理師としての最高位「ゴールド」に認定されました。
当社がサポートさせていただいている「特定技能」で働くスリランカ人の男性も7月にある調理師免許の試験を受験するそうです。自分の将来のため、自分が会社に貢献できることを考えて受験するようです。料理の経験と技能の習得が求められる試験です。ぜひ合格していただきたいと思います。
そしてフオックさんのように、日本とスリランカをつなぎ【海外における日本料理の調理技能認定制度】においてスリランカ人初の「ゴールド」を認定していただいたいと思います!
本日も最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。
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