生キャラメルの花畑牧場 ベトナム人従業員40人を雇い止め

「特定技能」「技能実習」分野, ベトナム, 国籍, 在留資格, 外国人就労サポート, 技能実習制度, 支援(サポート), 留学生

「花畑牧場の生キャラメル」北海道に旅行に行った際、誰もが一度は購入したことがあるのではないでしょうか。北海道だけではなく、北海道物産展などでよく見かけ口に入れると溶けてしまう生キャラメルです。

そんな幸せを感じるようなキャラメルを製造している花畑牧場で、外国人労働者をめぐるトラブルが発生しています。花畑牧場で雇用されているベトナム人従業員40人と退職をめぐって対立しています。

ことの始まりは、花畑牧場で働いていたベトナム人従業員が住む寮の水道光熱費です。ひと月7000円だった水道光熱費が、一方的に1万5000円に値上げされたことでした。値上げされたことに抗議した38人がストライキを敢行しました。その結果、水道光熱費は7000円に戻されましたが、花畑牧場は雇い止めを通知する「契約期間満了通知書」を40人に通知し、出勤停止7日間の懲戒処分としました。そしてストを主導した4人に対しては、ストをしたことで生産ラインを止めたことによる損害賠償を請求しました。

ベトナム人従業員は雇い止めや損害賠償請求は不当として、労働組合を結成し、会社側に雇い止めの撤回と団体交渉に応じるように申し入れをしています。

今回の件で調べてみたのですが、この花畑牧場で働いていたベトナム人の在留資格は分かりませんでしたが、この牧場で働いていた外国人の数は約140人ということですので、技能実習生を含めた留学生などが主な在留資格かと思います。

例えば「技能実習」や「特定技能」であれば彼らから徴収する水道光熱費などの費用はきちんと明確にしておく必要があります。春は少なく、夏や冬は多く徴収できるわけではありません。定額を徴収するのであれば費用を変更する場合、きちんと技能実習生に説明し同意を求める必要があります。

多くの受入れ企業は、「実費」を徴収していると思います。「実費」となると各部屋毎に居住する人数で割り、各個人が支払うようにしていると思います。「定額」となると冬や夏は光熱費が高くなり、差額を負担する企業にとっては大きな負担となるでしょう。今回の問題ではあ、7000円だった水道光熱費を1万5000円に値上げし、その後7000円に戻したことをみると、ベトナム人従業員に同意を得ていなかったように思います。

私が監理団体で技能実習生を受け入れていた際、入国後すぐは監理団体の提供する寮で、一ヶ月の日本語講習を行っていました。毎日、技能実習生は寮から講習施設へ通うのですが、監理団体の仕事としては、きちんと提供した寮の掃除をしているか、備品に不備はないかなど定期的に寮を訪問します。

私も困った時がありましたが、夏場はクーラーを付けたまま、冬場は暖房を付けたまま、そして玄関の鍵はかけていないなどの問題がありました。何度も何度も注意はしますが、彼らの言い分は「講習を終わって帰ると部屋が暑い」「部屋が寒い」などを理由に付けたまま外出しているようでした。

今回の花畑牧場は北海道の寒い地域だったこともあり、私と同じような問題が起こっていたのかもしれません。企業が負担する金額が増え、値上げをする必要があったのかもしれませんが、同意を得ずに値上げしたのであれば問題ですし、値上げされたことを理由にストライキをしたことはもっと問題かもしれません。

最終的に問題を解決する方法は歩み寄りです。気持ちよく快適にそして安心して働ける場所を作り上げていくのは、お互いの信頼関係だと思いますので、どうか早い問題解決を願っています。

本日も最後まで読んでいただき、
ありがとうございます。

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