日本語教室が交流の場所に
福岡県古賀市の外国籍の市民に対する支援をご紹介します。
福岡県古賀市は外国籍の市民がこの9年間で3倍に増加しています。工場集積地でもある古賀市は、外国籍の住民が約900人在留し、技能実習生が約430人暮らしています。
近年急増している外国籍の住民に対し、【市民参加型の日本語教室の開催】と【多言語リーフレットの作成】をご紹介したいと思います。
【市民参加型の日本語教室の開催】
外国人住民に対し、古賀市に住む市民が講師となり無料の日本語教室を始めました。日本語講師は女子高校生から年配の方までと幅広く、皆さんボランティアで参加されています。
日本語のテキストを使用するのはもちろんですが、この日本語教室では“日常会話”を中心とし、古賀市の文化や日常生活で困る買い物や病院の行き方などを勉強しています。
そして外国人住民は“日本人と交流したい”と思っており、日本人住民は町でみかける“外国人と交流したい”とお互いが思っていました。
それが日本語教室という形で実現しました。
古賀市の日本語教室・・・技能実習生が集まる理由(九州朝日放送より)
【多言語リーフレットの作成】
古賀市に在留する技能実習生に聞き取りを行い、地域の食や生活ルール、病院の種類などを掲載した多言語リーフレット「こがとも」を作製しました。
このリーフレットには古賀市の食や見どころ、日本人と交流できる場所などを知りたいとの要望があり作成されました。
・「鶏すき」など古賀市の食、景勝地、季節の祭り
・自転車やゴミ出しルール、買い物の場所
・災害時の避難場所や症状別の病院案内
などの情報別に分類し、情報ごとにQRコードをつけてサイト内の動画を見ることもできます。
難しい専門分野では、古賀市の高校に通う生徒がイラストをデザインしました。
英語やベトナム語など5か国語に対応し、古賀市内の公共施設などで配布しているそうです。
多言語生活情報リーフレット「こがとも」(古賀市のホームページより)
どうしても技能実習生=借金して母国の家族のために日本に働きに来てるという[大変][苦労している][可哀そう]などのイメージを持ってしまい、近所に住んでいると分かっていても、話かけずらいですね。しかし今回ご紹介したように、外国人も日本人もお互いの文化を知り交流したいと思っているのです。
知らない国に来て、困っていることも多いと思いますが、地域住民がサポートし、このような交流できる場所が作られ、そして何より“活きた日本語”を楽しみながら勉強できることは、とても素晴らしいと思います。
日本語テキストでの勉強も大切です。私たち日本人も同じですが学生の頃、英語の教科書を勉強しても実際、外国に行った時に困ったことがあってもとっさの英語が出てきません。このように会話を中心に、どのような場所でどのような言葉を使えば良いのかを教えてもらえれば本当に助かると思います。
これからも外国人はもっと増えてくると思いますので、住んでいる地域や住民と一緒になって生活し、支援し合えればお互いにとって安心できますので、もっともっとこのような取り組みが広がれば良いと思います。
本日も最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。
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