犯罪に使われるベトナム人名義の口座
技能実習生が日本に入国した際、お給料を振り込むために金融機関で口座を開設します。大抵が、受入れ企業が取引のある金融機関や比較的、新規口座が開設ゆうちょ銀行ではないでしょうか。日本の金融機関で外国人が新規に口座を作る場合、さまざまな条件があります。
・仕事や留学を目的に日本に6カ月以上滞在している
・住所の確認が取れる
・印鑑を所有している
など、日本人では当たり前の事ですが、サイン文化の外国人が印鑑を作成するなどの条件があります。入国したばかりの技能実習生は監理団体で入国後講習時に口座を作成しますが、私が監理団体にいた際はもっぱらゆうちょ銀行で口座を開設していました。ゆうちょ銀行は入国したばかりの外国人でも口座が作りやすいからです。
そして3年間の実習期間中に受入れ企業から給与を受け取り、通常であれば技能実習生が修了し母国に帰国する前に、口座を閉鎖し帰国します。しかし一時期から帰国する技能実習生が自身の口座を売買し、売られた口座が詐欺などの犯罪で使用されるようになりました。
ベトナム人がよく使用するSNS内で、帰国する技能実習生の不要となる口座を高く買いますといった書き込みがあります。口座1件につき1万円~6万円。監視の行き届きにくい地方銀行の方が価値が高いとされています。昔は在留期限が切れた不法滞在者などで口座を作れない人に譲ることが多かったようです。最近では特殊詐欺に使われることが増えています。
先日のお取引させて頂いている企業様で開催された警察による講習にも、他人に口座や在留カードなどを貸さない、譲らないなど丁寧に説明していただきました。知らず知らずの間に犯罪に巻き込まれ、帰国前の「小遣い稼ぎ」のつもりで売ったとしても、れっきとした犯罪ですので受入れ企業の方は、技能実習生や働く外国人が帰国する前には必ず口座の閉鎖をお願いします。
本日も最後まで読んでいただき、
ありがとうございます。
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